動物を愛するという観念の違い

国によって、人によって、動物への愛護の関わり方は違います。

同じ「好き」でもその中身は全く違うことにしばし驚かされます。


リンクさせていただいている、ノーマンテイラー邦子さんが、2013年のジャパンタイムズに掲載されたサイモン・スコット氏の記事を抜粋翻訳してくださいました。

内容は、日本人はペットを甘やかせるほど食・衣・医にお金をかける人が少なくないのにもかかわらず、殺処分(その仕方も問題)があり、譲渡数も少ないのはなぜなのだろうか、というものです。

少しずつ殺処分率は下がってきている県や自治体はありますが、まだまだ犬猫の命は軽んじられているのが現状です。
譲渡にしても、ペットショップでの購入がやはり多く、高齢だから病気をしたからを理由に保健所に持ち込まれる子もいます。
片や、人間のこども以上にお金をかけてもらっている子達もいます。
そのあたりのことにも触れていて興味深く読みました。

また、殺処分のやり方に関してのセンターの方のお話には驚きを隠せません。
と同時に、その説明にはとうてい納得できず、根本的に殺処分自体があってはならないという結論に早くいきついてもらいたいと、強く思いました。
(2013年当初のお話なので、今はそのセンターも改革済みあるいは改革中であるかもしれません。そう望みます)




以下すべて転載させていただきます。
(赤字:ノーマンテイラー邦子さん  青字:翻訳記事)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ただ、ただ孤独であった犬たち

2013年のジャパンタイムズに掲載されたサイモン・スコット氏の記事を抜粋翻訳しました。

何故日本のペットの処分率が多いのか、譲渡数が少ないかの明確な答えがないように思えたことと、
対象地域が東京に限定されていることが気になりましたが、外国の方から見た日本のペット事情は
ハチ公なくして語れないものなのだと興味深かったです。

ペット天国の日本。ペットにとっての天国か人間にとっての天国か。過剰に甘やかされている犬猫たち。
その82%にあたる20万匹が毎年二酸化炭素ガス室へ送られ、苦しみ悶えながら死んでいく。

日本の繁華街の一等地に鎮座する黄金色の秋田犬ハチ公は
東京大学の上野英三郎教授が1925年に亡くなっても、
雨の日も風の日も一日も欠かすことなく自らの死まで9年間、渋谷の駅で待ち続けた。

この美しき忠誠心は日本人の心を鷲掴みにし、人間と犬との壊す事のできない絆の象徴として、
現代の日本人にも引き継がれ、永劫のブロンズ像として渋谷に君臨している。

1920年代に生まれたハチ公は当時のはやり犬であった。
時代は戦前であり、国のリーダーたちは天皇と軍隊への忠誠心を国民にあおるべく鞭をならしていた。
その折ハチ公は「犬のような無条件なる忠誠心を持った象徴」として現れたのである。

今日渋谷を歩いている可憐で華奢な犬たちに比べるとハチ公は無骨だ。
擦り切れたような毛、いびつな耳、不機嫌でわびしい顔(自分の苦境を悟っていたのだろう)
しかし、彼は忠誠心の固まりであり、それだけで当時は十分であった。

現代にハチ公がいて、渋谷を一匹だけでうろついていたら、
9年どころか9時間も持たないだろう。幸運にもタクシーに轢かれなかったとしても、
東京の動物管理部門から素早く捕獲され、
彼の生き残るチャンスはとても、とても少なくなる。

政府の発表によると。2010年、20万4000匹以上のペットが殺処分された。
犬は52,000匹である。大半は猫である。殺処分率は82%である。

イギリスの殺処分数は2011年は7000頭であった。
捨て犬の数は12万6000頭であったが、そのうち殺戮率は6パーセント以下である。
カナダは回答が来たシェルター(国の半分)の2010年の殺処分率は36パーセント。

なぜ日本では82%ものペットが殺戮の運命をたどるのだろうか。
譲渡数が少ないのなどうしてであろうか。

東京都動物愛護相談センターの世田谷区センター部長補佐の佐竹浩之氏にお話しを聞いた。

「少しずつ良くなってきてはいますが、
やはり収容所からペットをもらうよう皆さんに説得するには苦しい戦いがあります。
日本人はペットショップへ行き仔犬を買うのです。東京の収容所には仔犬がいません。
成犬ばかりです。そして誰も成犬には興味ありません。仔犬が好きなのです。
譲渡数も少ないですが、その譲渡も一般の人が貰いうけるということはほとんどありません。
たいていはボランティアの人が貰いうけ、プライベートで運営しているシェルターにひきとるのです」

そのようなシェルターのひとつに
1990年イギリス人エリザベスオリバー氏によって設立されたARK(アニマルレスキュー関西)がある。
日本の動物権利の分野における先駆者である。

オリバー氏によると、60代、70代の人たちが、病気になったり、
入院したりしてペットが飼えなくなり、持ち込むケース多いと言う。

「問題の根源は仔犬だけを売るペットショップだと信じています。
高齢者がペットを飼うのに反対しているのではありません。
けれど、ペットショップにいっても仔犬ばかり。選択の余地がないではないですか。
シェルターに来てくだされば、6歳とか7歳の成犬が手にはいります」

オリバー氏の祖国であるイギリスのペットカルチャーはまったく違う。
成犬をシェルターから貰うのは一般的である。

「イギリスでは現実的です。自分の年齢を考慮し、少し大きくなった犬を探す人もたくさんいます。
日本では可愛い仔犬だけしか目に入っていないようですが、
成犬がマイナスな要因になることはありません。
トイレやしつけもきちんとされていない仔犬は大変だと、むしろ敬遠する人も多いのです」

東京のダクタリ動物病院の和田みどり氏の談。

「日本の飼い主の多くは非常によくペットの面倒を見ていると思いますよ。
治療の見込みのない病にかかってしまったら、
日本の飼い主は安楽死を選ぶよりも一日でも長く生きてもらおうと献身的な努力をします。

何ヶ月も入院しているペットのために毎日お見舞いにくる飼い主もいます。
人間と動物の強い絆と医療技術で奇跡を起こしたこともあります。
しかしときには甘やかしすぎのケースも見ます。
ルイヴィトンのベビーバギーを使ったり、神戸牛や夕張メロンを与えたり。。」

行き過ぎはペットの健康を損ねてしまうと和田氏は続ける。
夏に服を着せると皮膚の問題を起こすし、バランスの悪い食事は肥満を招く。

流行の先端をいく渋谷や原宿のブティックでは犬用デザイナー服が売られている。
チワワに破れたデザイナー・ジーンズ、ポメラニアンに英国製の重いダッフル・コート、
ミニチュアダックスフンドにトイ・ストーリーのバズライトのコスチュームを着せる。

犬のネックレス、ブレスレット、帽子、ブーツ、ソックス、キャリーバッグ、
バギー、おむつ、夏にクールジェル入りのバンダナ。

犬用グッズと並んで、ペット・テーマ・パーク、レストラン、カフェ、ホテル、
水泳教室、グルーミング・セッション、マニキュア、マッサージ、フェイシャル、
スパリゾートなどを見ると犬なのか飼い主なのか誰が楽しんでいるのかわからなくなる。

もしハチ公が復活してこれらの地域を闊歩している甘やかされたおもちゃ犬たちを見たらどう思うだろうか。
同じ生き物だと同じ種だと思うだろうか。

日本のペット産業で動く金額がすごい。ペット・ビジネスは年間一兆円であり、日々成長している。
国のペット数2200万匹は5歳以下の子供の数より500万も多い。

産業が伸びていることに誰も文句は言わない。
しかし数が増えるほど、ひび割れからこぼれ落ちていく動物たちの数も増えていく。

東京の動物保護相談センターに連れてこられるペットの中には譲渡のチャンスもなく、
7日後に殺戮されるペットもいる。

「動物を見て譲渡の可能性が高いか低いか判断します」と佐竹氏は語る。

「健康具合、年齢、攻撃的かどうかの性質などです。
譲渡の可能性が高ければ、長い間保護しますが、難しいようであれば、すぐ殺処分します。
その決定はスタッフによってなされますが、動物の生死が自分の判断にかかってくるわけですから、
当人にとっては非常に辛く難しい作業です」

日本の殺処分方法は西欧社会では廃止された二酸化炭素である。
処分するペットの数が多いので、大量に一度に殺すことができるからである。
WASPは二酸化炭素ガスの使用に強く反対し、合衆国の死刑囚にも適用している静脈注射を薦める。
しかし佐竹氏はこれを日本に導入するのは難しいという。

「一匹一匹に注射するという作業は効率も悪く、施すほうが精神的に病んでしまいます。
機械だと動物に直接接しなくて良いですからね」

二酸化炭素が理想的ではないと知りつつも、人道的な方法はコストがかかりすぎる。
現在では山口県の下関市のみが麻酔ガスを使っているとのことである。

吼えることも自由になることもできず、ただ孤独であった犬たち。
ハチ公のように渋谷を闊歩し、通りを行きかう人たちに焼き鳥のかけらや、
肉まんを投げ与えてもらえることもなく、恐怖の中で苦しみ抜いて殺されていった犬たち。




4seasonsCat



ブログへご訪問いただきましてありがとうございます!
殺処分は仕方がないと思っていてはいつまたっても変わりません。命は処分されるものではありません。
ポチッと応援していただけたら嬉しいです^^




にほんブログ村 猫ブログ 猫 里親募集へ

にほんブログ村
にほんブログ村 猫ブログへ
にほんブログ村


スポンサーサイト

テーマ : 猫のいる生活
ジャンル : ペット

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール
「ねこむつ」は保護猫の里親様探し応援ブログです!

4seasonsCat

Author:4seasonsCat

最新記事
リンク
御支援をお願いします!
チャリティーの輪を広げよう☆彡
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
検索フォーム
QRコード
QR
天気予報

-天気予報コム- -FC2-